新年度を迎えてよく聞くお話(退職代行)
新年度を迎えて
4月から会社では新年度を迎える企業も多くあると思います。
新入社員・職員の方にとっても、新たなステージを迎えることもあって、ワクワクドキドキする気持ちで日々を過ごされているかと思います。
ただ一方で残念なお話として、まだ新年度を迎えて1週間程度ですが、新入社員の方が「退職したい」、また会社側のお悩みとしては「退職者予定者がすでに出て困っている」というお話もチラホラお聞きするようになりました。
近年増えていること
労働者側からの視点
近年の傾向として増えてきているのが、「退職代行」を使っての退職が増えているという点です。
社員・職員の方の立場からしてみると、「辞めたい」「退職したい」と直接言いずらいということもあるので
「退職代行」に依頼して退職するパターンが増えているようです。
このような傾向は、SNSが主流になっている現在の状況からすると、(私も含めて)SNSのない時代を経験してきた人たちは、他に手段がないので、直接言うしか選択肢がなかったということもありますが(私も以前勤めていた会社で直接退職を申し出た経験がありますが)
現在の傾向については時代の流れから見ても仕方のないことなのかもしれません。
ただ、この退職代行についても、弁護士さんがやられている場合は問題ないのですが、
2~3万程度の安い金額で請け負っている無資格の業者もあったりするそうなので、注意が必要です。
会社側からの視点
一方、会社側にとってみると、退職代行の業者からいきなり「○○さんが退職したいということなので~」と電話がかかってきて、ときには退職代行業者がなんだか威圧的な態度で一方的にまくし立てて話してきて、挙句の果てには
「このまま切ったらもう○○さんは来ませんよ。いいんですか!!」
的なことを言われたという会社も実際にお聞きしました。
現実的にも「退職したい」と言われたら、そのまま従うしかないのが現状とも言えます。
予防策
実は、こういった代行業者の利用を制限・禁止する仕組みを取ることができます。
それは、労働契約や就業規則にそれらについて規定内容を盛り込むことでそういった代行業者を使っての一方的な退職について制限をかけることである程度の予防策を講じることができます。
例えば、「きちんと決められた期限までに業務の引継ぎを行わなければならない」といった引継ぎ事項を盛り込むといったことも予防策の一つであります。
最後に(根本的な問題)
ただし、その予防策を講じることだけでは、単なる一時しのぎでしかありません。
社員・職員にとって働きやすい職場環境の構築が必要です。
そういった対策を怠っていると、まじめに働いてる社員・職員に対しても悪影響を及ぼしかねません。
能力の高い(残ってほしい)社員・職員から先に退職する経験ありませんか?
もし、そういった会社は以下のような問題点があるかもしれません。
1.「退職したい」といいずらい職場環境にそもそも問題がある
→社員が○○で悩んでいる、どうすればいいか?と職場内でいいやすい環境作りを目指す
2.そもそもこういったコミュニケーション能力の低い社員・職員を採用しない仕組みを作る
それらについては、社労士の専門・得意分野とするところでありますので、
もし、このようなお悩みがございましたら、ぜひ当事務所にご相談いただければと思います。