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Release: 2025/07/07 Update: 2025/07/07

「かわさき☆えるぼし」と国の「えるぼし」の違い

川崎版えるぼしについて

 

当事務所があります川崎市には独自のえるぼし「かわさき☆えるぼし」制度があります。

ここで「かわさき☆えるぼし」と国の「えるぼし」の違いについて、それぞれの特徴が分かるようにご説明したいと思います。

どちらも女性の活躍を推進する企業を認定・認証する制度ですが、対象とする企業規模評価の視点メリットに違いがあります。

 

「かわさき☆えるぼし」と国の「えるぼし」の比較

 

国のえるぼし

川崎市の「かわさき☆えるぼし」

制度の目的

女性活躍推進法に基づき、全国の企業における女性の活躍を推進する。

川崎市内、特に中小企業の働き方改革や女性活躍を後押しし、地域経済の活性化を図る。

対象企業

全ての企業(大企業も含む)

川崎市内に事業所を持つ常時雇用従業員300人以下の企業など(中小企業が中心)

認定基準

【定量的・客観的】
以下の5つの項目について、国が定める客観的な数値基準を満たしているかで評価。
① 採用
② 継続就業
③ 労働時間等の働き方
④ 管理職比率
⑤ 多様なキャリアコース
※満たした項目数に応じて認定が3段階に分かれる。

【定性的・実践的】
以下の8つの項目について、具体的な取り組みの実践状況で評価。
① 意識・職場風土の醸成
② キャリア形成支援
③ 女性の活躍推進
④ 長時間労働の是正
⑤ 希望に応じた多様な働き方
⑥ 仕事と生活の両立支援
⑦ 多様な人材の活躍推進
⑧ 働きがい

主なメリット

・全国的な企業イメージの向上
・公共調達(国)での加点
・日本政策金融公庫の低利融資

川崎市内での企業PR(市のHP掲載等)
・公共調達(川崎市)での加点
・専門家(社労士等)による無料コンサルティング
・市が開催する合同企業説明会等の情報提供

ポイント解説

1. 国の「えるぼし」は “客観的な数値”、川崎版は “実践的な取り組み” を評価

国の「えるぼし」は、「女性管理職比率が産業平均以上か」「男女の平均継続勤務年数の差はどうか」といった定量的なデータで客観的に評価されます。大企業も中小企業も同じ物差しで測るのが特徴です。

一方、「かわさき☆えるぼし」は、「働き方改革のための研修を実施しているか」「育児・介護と両立できる制度を導入し、利用者がいるか」といった、企業の規模や実情に応じた具体的なアクション(実践)を重視して評価します。そのため、大企業にはない中小企業ならではの柔軟な取り組みも評価されやすいのが特徴です。

 

2. 「かわさき☆えるぼし」は中小企業への手厚いサポートが魅力

国の「えるぼし」のメリットが全国規模でのPRや国の事業での優遇であるのに対し、「かわさき☆えるぼし」のメリットは川崎市での事業活動に密着しています。

川崎市の公共調達を狙う企業にとっても有利に働きます。

 

まとめ

国の「えるぼし」:大企業も含め、全国レベルで自社の立ち位置を客観的な数値で示し、PRしたい企業向け。

「かわさき☆えるぼし」:川崎市に根ざす中小企業が、自社の実践的な取り組みを評価してもらい、市のサポートを受けながら人材確保や経営基盤の強化につなげたい企業向け。

 

両制度は評価の視点が異なるため、どちらか一方ではなく、両方の取得を目指すことで、より多角的に「働きやすい企業」であることをアピールできます。

 

女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)

 

「かわさき☆えるぼし」認証制度

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